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帯付きで出歩くのは失礼?!昔と今のマナーの違いを紹介

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帯付きで出歩くのは失礼?!昔と今のマナーの違いを紹介

着物は、季節やシーンにふさわしい格や種類を選ぶのがマナーです。重ね着をする場合も、その時の気候やフォーマルかカジュアルかによって、アウターを選びます。しかし、帯付きで外出するのはマナー違反ではないのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
帯付きの考え方は、昔と今で異なります。そのため、現在では最低限のルールを守った着こなしであれば、さほど気にする必要はありません。
ここでは、昔と今の帯付きの位置づけや、羽織や道行などの「羽織もの」の種類や特徴、おすすめのコーディネートについてご紹介します。羽織ものをあわせるべきか迷っている方や、コーディネートに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

帯付きとは?

帯付きとは、羽織ものを身に付けず、着物に帯を締めたまま(帯が見えたまま)の着方のことです。今はあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、昔は芸者や遊女といった水商売の人以外は外出時「帯付き」ではなく羽織ものを上から着る風潮がありました。

昔と今で異なる羽織もののマナー

着物は、シーンにあわせた格や種類を選ぶのが今も昔も変わらないマナーです。しかし、着物のマナーは時代とともに変化しています。冬は防寒のためにコートなどを着用する方が多いと思いますが、アウターのいらない暖かな季節では、帯付きで出掛けても問題はありません。現在は昔のような厳格なマナーはなく、季節やシーンに適した着こなしをするのが主流です。帯付きに関しては着物をよく知る方の中には、「少し下品」に感じる方もいます。しかし世間の風潮としてはあまり気にならないというのが実情です。卒業式で着る袴も地方によっては花魁(おいらん)結びで着る若者がいる時代です。大切なのは「そんな中でも女性としての気品を忘れない」ことです。

昔は帯付きでの外出はマナー違反の理由

昔は、帯付きで外出するのはマナー違反でした。羽織ものは帯を守る役割があります。フォーマルなシーンでは、金糸や銀糸を用いた豪華な帯をあわせるため、非常に高価なものです。また、豪華な帯をそのまま見せるのは奥ゆかしさに欠けるという考えもあり、上から羽織ものを着用するのがマナーとされていました。

現在では機能面やおしゃれを重視するアイテム

現在は、帯付きがマナー違反であるという風潮はほとんどなく、防寒対策や汚れを防ぐといった機能面が重視されるようになりました。また、着物のおしゃれを楽しむためのアイテムでもあります。

羽織ものの種類と特徴

着物はシーンにふさわしい格、季節にあわせた仕立や素材のものを選ぶのが一般的です。羽織ものも同じように選びます。羽織ものは種類が多いため、どれをあわせれば良いか悩む方もいらっしゃるかもしれません。
現在は主に機能面を重視して選びますので、カジュアルなシーンでは気分や季節にあうものであれば問題はありません。フォーマルなシーンでは、礼装にあわせられるものを選ぶ必要があります。ここでは、羽織ものの種類と特徴についてご紹介します。

羽織

最も定番の羽織もの。洋服で例えると、ジャケットやカーディガンにあたります。室内では脱ぐのがマナーである外出用のコートとは異なり、羽織は室内でも着用が可能です。そのため、美術鑑賞や観劇といった、室内で過ごす時間が長いシーンに最適です。
基本的には普段着とされているため、カジュアルなお出掛けに最適です。丈が短いものはよりカジュアルな印象を与えます。紋付きであれば、準礼装として入学式や卒業式などの式典で着用できます。小紋や紬にも紋付きの羽織をあわせることで、格上げができるため1枚持っていると着回しの幅が広がり非常に便利です。

道行

礼装から普段のお出掛けまで、幅広く活躍する外出用のコートです。外出用のコートであるため、室内では必ず脱ぐことがマナーです。衿元が額のように四角く開いているのが特徴で、開き具合によって印象が変わります。ボタンで留めるので、着脱も楽です。防寒対策や着物の汚れを防ぐ以外にも、おしゃれ着として楽しむことができます。結婚式などのフォーマルなシーンでは無地、カジュアルなシーンでは柄もののように、着用シーンにあわせた色柄を選ぶのがおすすめです。

道中着

カジュアルな外出用のコート。衿の形が着物に沿っているのが特徴です。また、ボタンで留める道行とは異なり、道中着は紐で結びます。紐はさまざまな種類があるため、お好みの形を楽しめるのも魅力。素材によっては礼装にあわせることも可能ですが、一般的には道行はフォーマル向け、道中着はお洒落着向けとされています。

和装コート

最も厚手で暖かいコート。洋服のコートと同じように、ウールやメルトンウールなどのしっかりとした素材で作られているため、真冬の移動や屋外で過ごす時間が長い場合に最適です。袖まわりや背中まわりがゆったりとした作りになっており、着脱もスムーズに行えます。屋外用のアウターですので、脱いでから室内に入るのがマナーです。

ポンチョ・ケープ

袖の長さを気にせず羽織れる、カジュアルなコート。袖がなく、身幅が広いのが特徴。丈が短く、ボリュームのあるデザインが可愛らしい印象です。カジュアルなアウターであるため、振袖や留袖といったフォーマルな着物にあわせることはできません。着物の色や柄にあったものであれば、洋服と兼用で使用できる便利なアウターです。

ショール・ストール

大判のショールやストールは、袖を通さずに肩からかけて使用します。簡単に羽織ることができるだけでなく、持ち運びにも便利。室内の冷房対策や肌寒い時期に重宝します。羽織るだけで印象が変わる上に、着物と洋服どちらにも合わせることができる便利なアイテムです。真冬には、羽織や道行の上に重ねることでより暖かく、コーディネートのアクセントにもなります。

羽織もので着物のおしゃれを楽しむ

現在は帯付きで外出してもさほど問題はありませんが、機能面やおしゃれ着として優れた羽織ものをコーディネートに取り入れることでよりおしゃれに着こなすことができます。同じ着物でも、羽織ものによって雰囲気が大きく変わります。秋冬は防寒対策のために重ね着をする方が多いかもしれませんが、春夏でもレースや薄手のものを羽織ることで着物のおしゃれが楽しめます。

着物と羽織ものの色を同色系にする

同じ色を取り入れることで、統一感のあるコーディネートができます。また、柄×柄の組み合わせも、色をあわせることで、まとまりのある着こなしに仕上がります。着物と羽織もののコーディネートに悩んだ時に使える、定番のあわせ方です。

黒の羽織もので柄×柄にチャレンジ

柄×柄のコーディネートは、柄だけでなく色のあわせ方も意識する必要があります。また、派手になり過ぎてしまうのが気になる方も多いかもしれません。しかし黒地で柄のある羽織ものであれば、どんな色の着物にもあわせられるだけでなく、落ち着いた雰囲気を演出できます。黒の羽織ものは、着回しのきくアイテムですので、迷ったら黒を選ぶもがおすすめです。

春夏はレースや薄手の羽織で軽やかに

春夏は防寒の必要はありませんが、羽織があれば、冷房対策や汚れを防げます。そのため、コーディネートに取り入れると便利です。また、着こなしのポイントにもなりますので、1ランク上のおしゃれが楽しめます。レースや薄手の素材で、明るい色がおすすめ。春夏の重ね着も季節感のある着こなしができます。

まとめ

ここでは、昔と今の帯付きのマナーや羽織ものの種類や特徴、おすすめのコーディネートについてご紹介しました。現在は、帯付きでの外出がマナー違反であるとうい風潮はあまりないため、着用シーンや季節にふさわしい着こなしであれば問題はありません。そのため、防寒対策や汚れを防ぐ機能面とおしゃれを同時に楽しめるコーディネートがおすすめです。同じ着物でも、羽織もの次第で雰囲気は大きく変わります。
レンタル着物岡本では、豊富な色柄をご用意しておりますので、季節やシーンにあわせてお好みの着物が見つかります。普段はあまり着物を着ない方も、レンタルを活用して着物のお出掛けを楽しんでみてはいかがでしょうか。

こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本

正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
京都のレンタル着物発祥お店、レンタル着物岡本は、京都市内の観光地近く(祇園、八坂神社、清水寺、伏見稲荷大社など)に7 店舗の大型店舗をもつレンタル着物専門店、成人式や結婚式、七五三など様々な行事でお気軽にご利用頂けます。
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