留袖の色や柄には意味がある?選び方のポイントをご紹介
婚礼| 2019.11.05
留袖の柄

着物の中で最も格が高いとされる留袖。親族や親しい友人の結婚式では、上品な装いで大切な人を祝福したいと思われる方も多いのではないでしょうか。

しかし、留袖は立場やシーンによって選び方が異なる着物であり、色・柄の種類も様々。そのため、どのような物を選んだら良いのかわからないとお悩みの方も多いかもしれません。

そこで、こちらでは留袖の色の印象や柄の意味、立場や年齢に合わせた選び方についてご紹介します。留袖のマナーを認識するだけでなく、色の印象や柄の意味を理解することで、最適な留袖を選ぶことができます。結婚式は大切な人を祝福する特別な1日。マナーに沿って、素敵な日にぴったりな留袖を選ぶためにも、ぜひ参考にしてください。

留袖は「黒留袖」と「色留袖」の2種類が存在する

留袖には、「黒留袖」と「色留袖」の2種類があります。地色が黒のものを「黒留袖」、それ以外の色のものを「色留袖」と呼びます。この2つにはどんな違いがあるのかご存じでしょうか。まずは、その意味を確認していきましょう。

新郎・新婦の母親や既婚の親族の方は「黒留袖」を

黒留袖は、既婚女性の最も格式高い第一礼装で、背中と両胸、両袖に五つの紋が入っていることが特徴です。主にゲストをお迎えする立場である新郎・新婦の母親や、既婚の親族の装いです。

最も格の高い黒留袖は、敬意や感謝の気持ちを表す装いとされ、ゲストへの礼儀とされています。未婚女性や、ゲストとしてお呼ばれした方が黒留袖を着用することはマナー違反となりますので注意が必要です。また、新郎・新婦の母親は同格の装いが理想。留袖を着用する場合は、一方が黒留袖、もう一方が色留袖と、格に差が生じないよう事前に打ち合わせをすることが重要です。

新郎・新婦の親族や親戚の方は「色留袖」を

既婚女性の第一礼服である黒留袖とは異なり、色留袖は既婚・未婚問わず着用できるのが特徴。そのため、幅広い年齢層や様々なシーンで着用が可能です。主に新郎・新婦の兄弟や姉妹、いとこなどの近しい親族が着用します。また、紋の数によって入る位置と格式が異なりますので、立場に合わせて適切な紋の数を選びましょう。以下を参考にしてください。

・五つ紋:第一礼装:背中、両袖、両胸
・三つ紋:準礼装:背中、両胸
・一つ紋:略礼装:背中のみ

通常、色留袖は黒留袖よりも一つ下の格式となっており、三つ紋が最も一般的です。一つ紋であれば、お呼ばれやカジュアルなイベントにも着用が可能。

また、五つ紋の色留袖は第一礼装となり、黒留袖と同格の装いです。最も格の高い五つ紋の留袖は、親族の方が着用します。ゲストとしてお呼ばれした場合は、親族よりも下の格である留袖を着用することがマナーとなっています。親族の方が色留袖を着用される場合は、格を超えてしまわないように注意しましょう。

年齢やスタイルに合わせた色・柄の選び方

留袖は色・柄の種類が豊富であるため、自分に似合うのはどんな色や柄なのか、悩んでしまいますよね。色や柄は印象を大きく左右するもの。そこで、年代やスタイルに合わせたおすすめをご紹介します。

・20〜30代
高い位置まで柄が描かれ、広範囲に模様が入った色留袖がおすすめ。落ち着いた雰囲気のなかに華やかさがプラスされ、若々しい印象になります。また、可愛らしい印象にしたい方には、橘・桜・牡丹などの淡い色の花々の柄が最適です。

・40〜50代
裾模様が膝程度まで描かれている黒留袖がおすすめですが、ご自身の雰囲気に合わせた色留袖を選ぶのも良いでしょう。薄い色の花柄であれば、華やかに若々しい印象に。上品な渋い色の鶴や亀、松の柄であれば、シックで落ち着いた雰囲気を演出できます。

・60〜70代
裾模様の面積が小さく、模様の入っている位置も低い黒留袖がおすすめ。年齢に相応しい落ち着きと品格があり、すっきりとした印象になります。

柄の大きさは、身長が高めの方は大判の豪華なもの、小柄な方はシンプルなものが最適。ご自身のスタイルに合わせて、華やかさや品格を感じさせるデザインを選びましょう。

季節やイメージに合わせた色選びがおすすめ

色留袖の場合、選ぶ色によって雰囲気が変わります。それぞれの色が与える印象を理解しておくことで、ご自身の雰囲気やシーンにふさわしい留袖を選ぶことができますので、こちらで確認してみてください。

・パステルカラー
淡い色合いは、日本人の肌とマッチ。上品で華やかな印象に。

・渋めのカラー
大人の気品溢れる、落ち着いた雰囲気を演出できます。

・ピンク
幅広い年代層にマッチする人気のカラー。優しい雰囲気になり、春先に最適。

・ブルー
涼しげで大人っぽい印象。爽やかに着こなせるので夏にもおすすめ。

・グリーン
淡いグリーンは華やかで優しい印象。渋めのグリーンならシックで落ち着いた印象に。

・イエロー
肌馴染みが良い色合い。明るく上品な印象に。

淡い色合いの留袖を着用する場合には、帯の色でコーディネートするのもおすすめです。季節やイメージに合わせた色や柄、帯を選び、留袖の着こなしを楽しみましょう。

留袖の柄の意味

留袖は、裾部分に絵羽模様が描かれていることが特徴の着物。おめでたい席にふさわしいよう、染め・箔・刺繍を用いた上品で華やかな柄が描かれています。

良い前兆を意味する吉祥柄や、平安貴族の装飾品にも使われていた有職文様、格式高い柄である正倉院文様などが代表的です。これらの柄には、様々な意味が込められていることをご存じでしょうか。柄選びに決まりはありませんが、意味を理解するとよりふさわしい留袖を選ぶことができますので、こちらでは留袖の柄に込められた意味をご紹介します。

・不老長寿:鶴亀、鳳凰、龍、松竹梅、牡丹、桃、菊、熨斗(のし)
縁起の良い、定番のモチーフ。鶴は千年、亀は万年と言われているように、末永く安寧にいられますようにという願いが込められています。

・子孫繁栄:葡萄、瓜、唐子、兎
たくさんの実がなる植物や、たくさんの子どもが生まれる動物が子孫繁栄を象徴しています。

・夫婦円満:鴛鴦、相生の松、貝
2つで1組のモチーフが代表的。鴛鴦は羽の色の美しさと雌雄つがいで泳ぐ仲の良さが特徴の鴨科の水鳥。ここから、おしどり夫婦という言葉が生まれました。貝桶は平安貴族が遊んだ貝合わせの貝を入れる桶で、二枚貝をあわせることから夫婦円満の象徴とされています。

・豊作:雀、雪輪
雀は群れて行動することから、一族繁栄や豊作を意味しています。

・栄華栄達:七宝、宝船、扇
おめでたい席にふさわしい柄の一つとされています。

・成長祈願:桐、麻、竹
天に向かって伸びる健やかな植物であることから、健やかに成長しますようにという願いが込められています。

このように、どの柄にも縁起の良い素敵な意味が込められています。色や柄の見た目だけなく意味を考えながら、立場やシーンに応じて選ぶことで、より楽しんで着用することができるのではないでしょうか。

まとめ

ここでは、黒留袖と色留袖の違いや色の印象、柄の意味、についてご紹介しました。留袖は、立場やシーンに応じた選び方と着こなしが重要です。着用のマナーに加えて、色の印象や柄の意味を知っていると、より楽しく留袖を選ぶことができます。
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