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着物の生地にも格がある?~格と用途の違いを紹介~

#レンタル着物#和装
着物の生地にも格がある?~格と用途の違いを紹介~

最近はレンタル着物を観光地などで手軽に利用できるようになり、着物がよりカジュアルかつ手軽に楽しめるようになっています。しかし着物には格付けがあり、その着物や着物に使用される生地ごとのルールや約束事があります。格を知らずに場違いな着物を選んでしまったり、生地を選んでしまうと、相手方へ失礼にあたってしまうケースがあるため注意が必要です。
本記事では着物における格や着物の生地ごとの格についてご紹介していきます。また生地の用途別の違いにも触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

着物の格とは?着物における格の意味

そもそも格とは、きまり・法則・標準・地位・身分といった意味合いがあります。特に従来は、そうした格の持つ意味合いが強く、立場や身分に応じて適切な配慮が必要でした。その中でも着物は、格を表す象徴的な衣装で、以前から格が重要視されてきました。
例えば目上の方と会う際に、格式の高い着物を着用してしまっては良い印象は持たれません。反対に目下の相手にも関わらず、過度に格の低い着物でもチグハグな印象を与えてしまいます。そのため着物を着用する際には、相手のことを配慮し、格を前提に着物を選ぶ必要があります。
とはいえ冒頭でも触れたように最近では、レンタル着物店が観光地などで利用できるようになっています。それに伴い従来よりも着物が手軽に楽しめるようになっていますが、格の意味合いや考え方がなくなったわけではありません。もちろん従来のように、過度に気を遣う必要はありませんが、着物を着用する際には現代でも最低限の配慮は必要とされています。

女性の着物における格の種類

実際に女性の着物における格としては、「礼装(第一礼装)」「礼装以外」に大きく分類できます。また礼装以外を細かく分類すると、「準礼装(略礼装着)」「外出着(おしゃれ着)」「普段着(町着・浴衣)」となります。

礼装(第一礼装)

もっとも格が高い礼服は、冠婚葬祭をはじめとする公的な儀式や特別な日、格式の高い食事会や会合、パーティー、イベントなどで着用されます。また打掛、黒留袖、本振袖、喪服などが女性の礼装に該当する着物です。

準礼装(略礼装着)

巡礼装は、その名の通り礼装の次にあたる格の礼装です。華やかさがある衣装で入学式や卒業式、結婚式の披露宴などを中心に使用される格です。また色留袖、訪問着、付け下げ、振袖、色無地、江戸小紋の紋付などが女性の準礼装に該当する着物です。

外出着(おしゃれ着)

外出着は、格や相手への配慮を重視する礼装・準礼装に比べ、イベントや相手、場所に合わせて柔軟に楽しめる点が特徴です。例えば家族でお出かけする際や友人と食事に行く際、カジュアルな食事会や会合、パーティー、イベントなどで着用されます。また付け下げ小紋、小紋(友禅)、小紋、紬の訪問着、無地の紬、絞り、お召などが女性の外出着に該当する着物です。

普段着(町着・浴衣)

町着や浴衣とも呼ばれる格の普段着は、外出着よりもさらにカジュアルに着用できる点が特徴です。よりカジュアルな家族での食事、親しい友人との食事といった場面で着用できます。また紬、絣、黄八丈、銘仙、木綿、ウールが女性の普段着(町着・浴衣)に該当する着物です。

「着物の基礎知識~着物の格とマナー」の記事はこちら

男性の着物における格の種類

男性の着物における格としては、「礼装(第一礼装)」「外出着(おしゃれ着)」の2種類となります。

礼装(第一礼装)

男性の礼装も女性の礼装と同様に、冠婚葬祭をはじめとする公的な儀式や特別な日、格式の高い食事会や会合、パーティー、イベントなどで着用されます。また打黒羽二重五つ紋付、色紋付が男性の礼装に該当する着物です。

外出着(おしゃれ着)

男性の外出着は、女性と同じく、格や相手への配慮を重視する礼装に比べ、イベントや相手、場所に合わせて比較的柔軟に楽しめる点が特徴です。例えば家族でお出かけする際や友人と食事に行く際、カジュアルな食事会や会合、パーティー、イベントをはじめ、家でくつろぐ際にも着用できます。また、お召一つ紋付、紬、ウール、上布などが男性の外出着に該当する着物です。

着物の生地にも格がある?着物の生地における格の種類

上記でご紹介したように着物には、男女でそれぞれ格があります。さらに着物の生地にも格が存在しますので、着物を着用する際には、着物の種類に加えて生地における格も押さえておきましょう。着物の生地における格の種類としては、まず正絹・木綿・麻・ポリエステルの4種類を押さえておきましょう。

正絹

正絹とは、絹100%の糸や、その織物のことを指します。また一括りに絹100%の正絹といっても、繭から最初に取り出される「生糸」を使用して編まれた絹織物を指すケースが多い傾向にあります。正絹をはじめ、本絹や純絹と呼ばれる生地は、優雅ななめらかな質感が最大の特徴で、それによって光沢感と高級感が醸し出される点が魅力です。
また着物の中では、格の高い礼装にあたるフォーマルな着物に使用されますが、カジュアルな着物や小物にも正絹が使用されるケースがあります。

木綿

もっとも着物に使用されるケースが多いとされている生地が木綿です。正絹ほどのなめらかさや光沢感、高級感はありませんが、丈夫さが木綿生地の特徴です。浴衣の生地には木綿が頻繁に使用されており、着用を重ねるごとに柔らかくなり、気心地がよくなります。

木綿でご紹介した浴衣をはじめとする、夏用の着物に使用されるケースが多いのが麻を使った生地です。軽快さがあり風通しが良いことから、夏用の着物に適しているとされ、麻も着用を重ねるごとに柔らかく、肌に馴染んでくる点が魅力です。

ポリエステル

正絹・木綿・麻が天然の素材から作られる着物の生地に対して、人工的な着物生地がポリエステルです。ポリエステルで作られていることから、一般的な家庭でも手軽に洗える点が魅力です。また天然素材に比べ、安価で質感が劣るのがポリエステルの特徴でしたが、昨今では質感に優れ高級感や自然な光沢感があるポリエステル生地も登場しています。

着物の生地における格と用途の違い

生地における格としては、高い順から正絹・木綿・麻・ポリエステルとなります。ただしポリエステルのように、本来は格式が低いものの高級感を感じるように作られているケースもあり一概に定義するのは難しくなっています。
基本的に冠婚葬祭をはじめとする公的な儀式や特別な日、格式の高いイベントや行事では、正絹がベストです。とはいえカジュアルな着物や小物にも正絹が使用されるケースもあるため、生地だけでは格や用途を決定できないのも事実です。
そのため着物を選ぶ際には本記事の前半でご紹介した、着物自体の格を基本として着物を選び、補足として生地にも目を向けて選ぶことが重要です

まとめ

本記事では、着物における格や着物の生地ごとの格について、また用途別の違いにも触れてご紹介してきました。ご紹介した通り、着物にはそれぞれ格があり、生地によっても格があります。しかし格の高い正絹で作られているカジュアルな着物もあるため、一概に正絹であれば格が高いと定義できないのも事実です。

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こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本

正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
京都のレンタル着物発祥お店、レンタル着物岡本は、京都市内の観光地近く(祇園、八坂神社、清水寺、伏見稲荷大社など)に7 店舗の大型店舗をもつレンタル着物専門店、成人式や結婚式、七五三など様々な行事でお気軽にご利用頂けます。
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