試着ができないネットレンタルだから知っておきたい、着物のサイズの見方
2022.3.24
着物
最近ではレンタル着物店の登場で、着物を気軽にネットでレンタルできるようになりました。しかしネットでレンタルする場合は試着ができないので、着物のサイズの見方については注意が必要です。また、ネットで着物をレンタルする方法には、大きく分けて2つのパターンがあります。実際にネットレンタルを利用するにあたっては、それぞれの違いについて押さえておくことが大切です。
そこで今回の記事では、試着ができないネットレンタルだからこそ知っておきたい、着物のサイズの見方についてご紹介していきます。これを参考にすれば、ネットでも自分に合ったサイズの着物をレンタルできるようになりますよ。
ネットでレンタルできるレンタル着物は2種類ある?
一括りに着物のネットレンタルといっても、実は2種類のパターンがあります。まずは、それぞれの違いについて押さえておきましょう。
ネット予約を済ませレンタル着物店へ来店するパターン
1つ目は、ネットでレンタル着物店への来店を予約し、店頭で着物をレンタルするパターンです。この場合、基本的にレンタル着物店のホームページにあるお問合せフォームや電子メールで来店予約をします。実際に店頭で着物を見たうえでレンタルでき、サイズ選びも専門のスタッフの意見を参考にすることができます。
このパターンのレンタル着物店は観光地にあるケースが一般的です。そのため、距離が遠い場合などは来店の手間がかかりますが、サイズの見方などがわからなくても安心してレンタルできる点がメリットです。さらに着付けも専門のスタッフが対応してくれるため、着物レンタルが初めての人でも安心して利用できます。
ネットで着物を注文し郵送してもらうパターン
2つ目が、ネットで着物を選んだうえで指定の場所に郵送してもらうパターンです。この場合、ホームページにあるお問い合わせフォームや電子メールなどを介してレンタル着物店と連絡を取り、自宅や撮影場所などに着物を手配してもらう流れが一般的です。実際の店舗に行く必要がないため便利ですが、自分でサイズを選ばなければならず、事前に着物のサイズの見方を知っておく必要があります。
また、イベントなどで着物レンタルをする際は、イベント直前にサイズ間違いなどが発覚し返品・再送の必要が生じた場合、郵送の時間と手間がかかるリスクが考えられます。最悪の場合、イベントに間に合わなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
「着物の着用シーンは意外と豊富!着物を着て行きたい場所やイベントを紹介」の記事はこちら
ネットレンタルに向けて着物のサイズの見方を知ろう
着物のネットレンタルといっても、上述のように予約したうえで店舗に出向く方法と郵送してもらう方法の2種類があります。着付けが自分でできるか、店頭で実際に見て選びたいかなど、用途やシチュエーションに応じて適したレンタル方法を選ぶことが大切です。
ここからは、試着ができない場合を想定し、着物の各部位の名称と、それらのサイズの見方・測り方についてご紹介していきます。
着物の部位の名称を押さえよう
着物は洋服に比べて変則的な形状をしているため、さまざまな部位・名称があります。ネットレンタルをするにあたって着物のサイズの見方を知るためには、代表的な部位の名称について押さえておくことが大切です。
着物の部位の名称は、細かく分けると下記のようになっています。
・身丈(肩から裾)
・身丈(背から裾)
・着丈
・裄丈
・袖丈
・後ろ幅
・前幅
・袖口
・袖付け
・袖巾
・前巾
・後巾
・くりこし
・衽(おくみ)巾
・衽下がり
・褄下
・衿巾
・身八つ口
・袖丸み
多すぎて覚えられないと思った人もご安心を。着物をレンタルするにあたって、これらすべてを把握しておく必要はありません。
このうちサイズ選びで重要となるのは「身丈・裄丈・袖丈・袖巾・前巾・後巾」6種類です。まずはこれらの意味を把握し、それぞれの見方・測り方を押さえておくことが大切です。
着物のサイズの見方・測り方
上述の通り、着物のサイズ選びをする際に重要となるのは、「身丈・裄丈・袖丈・袖巾・前巾・後巾」の6種類の部位です。ここでは、それぞれの部位がどこを指すのか、どのように測れば良いのかについて具体的に説明していきます。
身丈のサイズの見方・測り方
着丈とは、背面の首の付け根中央から裾までの長さのことです。Tシャツであれば、首元のリブ下から裾先までの長さを指します。着物における着丈の測り方は、直立した状態で首の付け根中央から、かかとの中央部分までを真っ直ぐに測ります。
レンタル着物店によっては、背面中央からでなく片山から採寸したものを身丈としていることもあり、それぞれで数cmサイズが変わってきます。そのため、可能であれば事前にお店の採寸方法を確認しておくと安心です。
裄丈のサイズの見方・測り方
裄丈は、首の中心から手首のくるぶしまでの長さのことを指します。着物の裄丈を測る場合は、衿の中央、背縫いの一番上の部分から真っ直ぐに袖の先までを測ります。その際、肩を通るときには背中側を通るように採寸します。着物の裄丈サイズと自分の身体の裄丈が±3cm以内が適正サイズです。
袖丈のサイズの見方・測り方
袖丈は、袖の上下の長さを指します。袖丈を測る際には肩山の延長にある袖の根本(袖山)からまっすぐに袖の先端部分(袖裾)までを測ります。
既製の着物の場合は、袖丈が49cmで統一されていることが多く、レンタル着物の場合も概ね49cmが一般的です。
袖巾のサイズの見方・測り方
袖巾とは、袖の左右の長さのことを指します。一般的には肩山の延長にある袖の根本(袖山)付近で測りますが、反物の幅・裄・肩巾(後巾)の値が決まれば袖巾も決まるので、他の箇所ほどは重視されない傾向にあります。
前巾と後巾のサイズの見方・測り方
前巾とは、前身頃(身体の前面に来る部分)の裾幅のことで、 脇線から衽付け線までの裾口の巾を指します。一方で後巾は、後身頃(背中側に来る部分)の裾幅で、背中心線から脇線までの裾口の巾を指します。一般的に前巾と後巾は、ヒップ(腰回り)サイズと同様ですので、測り方もヒップを測る際と同様にぐるりと周径で測ります。
前巾と後巾が大きい分には着付けで調整が効きますが、ヒップより小さい場合には、はだけてしまって不格好になってしまいます。事前に自分の体型を踏まえてしっかりチェックしておきましょう。
まとめ
本記事では、試着ができないネットレンタルだから知っておきたい、着物の各部位の名称やサイズの見方・測り方についてご紹介しました。
観光地での着物レンタルをはじめ、イベントの際にネットで着物をレンタルする際など、着物のサイズの見方・測り方を知っておくと失敗が少なくなり安心です。
レンタルきもの岡本では、多数の着物をご用意しており、スタッフが丁寧にサイズ選びもサポートいたします。そのため、サイズの見方や測り方がわからない方でも安心して着物を選んでいただくことが可能です。
着物でお出かけを楽しみたい場合やイベントで着物を着用したい際には、ぜひレンタルきもの岡本をご活用ください。
こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
- 京都のレンタル着物発祥お店、レンタル着物岡本は、京都市内の観光地近く(祇園、八坂神社、清水寺、伏見稲荷大社など)に7 店舗の大型店舗をもつレンタル着物専門店、成人式や結婚式、七五三など様々な行事でお気軽にご利用頂けます。