冬の結婚式は着物で参列!オススメの色柄と防寒コーディネートもご紹介
2023.1.12
着物
「冬に結婚式の招待を受けたけど、色や柄にルールはある?」「寒い時期の着物に合わせる防寒アイテムは?」など冬の着物は疑問に思うことも多いですよね。実は長襦袢などを重ねて着る着物はとても暖かいため、冬の結婚式にもおすすめです。今回は、冬の結婚式にピッタリの色や柄、寒さ対策について紹介します。
冬の結婚式におすすめの色や柄
結婚式によく着られる留袖や振袖、訪問着には吉祥文様など一年を通して着られる柄がほとんどです。季節感を大事にする着物だからこそ冬の柄を着てみたいと思いますよね。
ところが、冬の柄である椿や梅などを単独で描いてあると結婚式には不向きです。しかし、椿や梅は他の植物などと一緒に描かれることが多く、その場合は結婚式にふさわしいおめでたい柄となります。
例えば梅は、松や竹と一緒に描く松竹梅の柄はおめでたい吉祥文様といわれます。礼装の着物は淡い色や明るい色が多いですが、はっきりした色や濃い色で冬を演出するのも素敵ですね。
結婚式に参列する場合の着物の選び方
結婚式に着る着物には次のような種類があります。
・黒留袖
・色留袖
・振袖
・訪問着
これらの着物から立場や年代に合わせて選びましょう。それぞれの着物を着る立場やふさわしい柄などを説明します。
黒留袖
黒留袖は最も格が高く、親族などゲストをお招きする立場の方が着る着物です。ゲストをお招きする立場、つまり新郎新婦の母親や祖母、叔母などが着用します。
また親族以外では仲人夫人の立場で黒留袖を着ます。黒留袖はその文字通り黒の生地に、絵羽模様という柄付けの着物です。絵羽模様は柄が上前衽から下前身頃、下前衽まで裾周りにつながった絵のように描かれています。
おめでたい席で着るための着物なので、吉祥文様など四季を問わず着られる柄がほとんどです。雪持文や松竹梅は季節感もあり、お祝いの席で着られる柄としてよく使われています。
黒一色の黒留袖は色で季節感を表せないですが、季節も感じられる柄を選ぶといいですね。
色留袖
色留袖も黒留袖同様おめでたい席で着られる着物です。通年着られるおめでたい柄の着物が多くあります。雪持文や冬の植物などを中心に描かれた柄は季節を感じられますね。冬を感じる紫や鼠色などの濃い色もおすすめです。
色留袖もゲストをお迎えする立場の方が着用します。例えば、新郎新婦の祖母、叔母、姉妹などです。色留袖は親族が着る着物ですが、新郎新婦の母は色留袖ではなく黒留袖を着ましょう。
振袖
振袖は未婚女性のみが着られる第一礼装の着物です。姉妹や従姉妹などの親族から、招待される立場の友人までどちらの立場でも着られます。
最も格の高い礼装の着物のため、描かれているのは通年着られるおめでたい柄がほとんどです。結婚式の柄にそぐわないとされる椿や梅なども、単独で描かれてなければ着られます。
濃いピンクやパープルなどはっきりした濃い色は冬によく着られています。ただし濃い色でも赤や黒など花嫁衣装でよく使われる色は避けた方がいいでしょう。また、白は花嫁が着る色とされていますので、白や白に近い薄い地色の着物は着られません。
訪問着
訪問着は親族も着られますが、友人などゲストの立場の方が着る着物です。礼装では一つ紋が多かったのですが、最近は無紋で着る方も増えてきています。
結婚式の着物では通年で着られる松竹梅など吉祥文様、冬の柄の水仙や寒牡丹などを組み合わせた柄がおすすめです。
訪問着は色留袖と似ていますが、柄の描き方が違います。訪問着には袖や衿に柄が描かれていますが、色留袖は身頃の裾周りのみ柄が描かれています。ゲストの立場で色留袖を着ることはマナー違反になりますので注意して選びましょう。
礼装用の着物に合う防寒コーディネート
冬でも結婚式場内では空調が効いて暖かいですが、移動が長時間の場合は寒さ対策が必要です。またガーデンウェディングや、神社での挙式などは防寒の準備をしておきましょう。
和装用のコートがない場合は洋服用のアウターを代用できます。ただし、ファーやフェイクファーを使ったアウターは結婚式には不向きです。礼装の寒さ対策にふさわしいアイテムを考えていきましょう。
道行コート
着物用のコートとして一般的な道行コートは礼装にも着られます。道行コートは道行衿という衿の開き方がスクエア型になっているコートです。
他にも着物衿型やへちま衿型のコート、道中着などがありますがこれらは普段着用で礼装には向きません。
道行コートなどのコート類は屋内では脱ぎましょう。神社での挙式の場合、拝殿ではコートを脱ぐのがマナーです。
雨コート
撥水加工や防水加工が施してあり、雨や雪の日に着るコートが雨コートです。撥水加工とは水や汚れをはじくように繊維をコーティングする加工です。防水加工は生地に合成樹脂などを塗り水が通らないように加工します。
雨コートの生地の多くは撥水加工が施されているため、雨をはじき汚れが付きにくくなっています。水ははじきますが、空気は通るので蒸れることなく快適な着心地です。
和装用コート
和装用コートはウールなどの生地で作られています。船底袖で仕立てられ、袖付け周りがゆったりとしたデザインのコートです。
ベルベットなどのコートは礼装にも合わせられます。シルクの道行コートよりも厚手で暖かく着られるため寒さが厳しい時期にはおすすめです。和装用コートでも洋服と兼用にできるコートもあります。
マントやケープ
着物にピッタリのアウターとしてケープやマントタイプのコートがあります。ケープは短め、マントは腰よりも長めのアウターです。
丈の長いマントタイプのコートは礼装に着られます。袖のないケープやマント、ポンチョは洋服や着物どちらでも合わせられ便利です。ただし、ポンチョはカジュアルなデザインになるため礼装には着られません。
ストールやショール
和装用のコートがない場合は、ストールやショールで代用しましょう。ストールとショールの違いはそのサイズです。ショールはストールよりも厚手でサイズも大きいため寒さ対策に効果的です。
洋服用のショールやストールなども代用できます。代用する場合はファーなどが付いていないもの、カジュアルでないものを選びましょう。
小物で暖かさアップ
防寒にはアウターだけでなく、インナーや小物なども工夫します。着物専用の寒さ対策アイテムも作られています。時期や地域に合わせて小物を選びましょう。
暖かい肌着やインナーを着用
着物用の暖かい肌着や肌襦袢などが販売されています。ワンピース型やシャツ型の冬用肌襦袢もおすすめです。
洋服用の保温インナーも代用できます。洋服用を代用する場合は、衿の開きが深いものを選びましょう。特に首の後ろは着物から出ないように、背中の開きが深いインナーにします。
和装用、洋服用どちらにしても吸汗速乾性の優れたインナーがおすすめです。着物は肌襦袢、長襦袢と多く重ねて着ます。発熱素材のインナーは、暖房の効いている室内では暑く感じるかもしれません。
汗をかくと体が冷えたり、着物に染みができたりするためインナー選びには注意が必要です。
足元の寒さ対策は
重ね着をする着物は暖かいですが、足元は冷えを感じることがあります。礼装用では内側がネル生地になっている白足袋がおすすめです。また、裏起毛の足袋や重ね履き用のインナーも販売されています。
雨や雪の日には雨の日用の草履を履くといいでしょう。着脱できる草履用カバーもあります。移動時には防寒用や雨よけカバー付きの草履を履き、礼装用の草履を持参すると安心です。
長めの手袋で防寒
着物は袖口が開いているため、肘のあたりまである長めの手袋がおすすめです。和装用手袋は長めの丈で、礼装に合わせられる上品なデザインのものが多くあります。
手袋はコートと同じく屋内では外し、移動時のみ着用します。洋服用の手袋を代用するときはカジュアルなデザインを避けましょう。
冬の結婚式にお呼ばれしたら
暖かく着られる着物は冬の結婚式にもおすすめです。着物の格や小物の合わせ方など、コーディネートに迷ったらレンタルがおすすめです。
レンタルきもの岡本には、冬の結婚式にふさわしい色や柄が豊富にそろっています。必要な小物もすべてセットになっているので、着物に慣れていない方でも安心して着られますよ。結婚式で着る着物に迷ったらぜひ相談してくださいね。
こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
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