お宮参りの両親と赤ちゃんの着物はどうやって準備するの?
2020.9.10
子供用着物
お宮参りは、赤ちゃんが生まれたことを神様に報告し、長寿と健康を祈る日本の伝統行事です。実際にお宮参りをする際、準備段階で気になる点は服装ではないでしょうか。赤ちゃんはもちろん、ご両親の着物をどう準備するか、お宮参りを行うにあたって不安な点です。
そこで今回はお宮参りにおける、赤ちゃんやご両親が準備すべき着物についてご紹介いたします。お宮参りが初めての方、改めて確認したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
お宮参りの正式な服装は着物
お宮参りは鎌倉時代から始まり、室町時代に今の形式となる神社参拝のスタイルが定着しました。赤ちゃんにとっては生まれて初めての外出となる伝統行事です。
そのためご両親も、日本の伝統である着物を着用するのが正装とされています。しかし現在ではフォーマルなスーツやワンピースでの参加も多くみられます。
とはいえ、お宮参りは赤ちゃんにとっては一生に一度の行事ということもあり、写真撮影も含めて記念に残したい方は着物を着用することが多い傾向にあります。
また着物は代々受け継がれているものを着用したり、新しく購入したりとご家庭によって様々です。近年では着物レンタルサービスも一般的となっており、赤ちゃんから両親の着物・小物までを一括レンタルできるため、利用者も増加しています。
【赤ちゃんの着物】誰が準備する?
赤ちゃんの着物はお宮参りのような行事以外は着ることが少なく、どう準備すべきか迷ってしまうものではないでしょうか。ここでは誰が着物を準備すべきか、という観点から解説していきます。
父方?母方?どちらが用意すべき?
従来であれば、赤ちゃんの着物である祝い着や産着は、ご両親の実家が用意するのが慣習でした。そのなかでも母方の実家が用意するという考え方が一般的でした。しかし最近では、その慣習も薄れてきており、用意したい方のご実家が準備するケースも増えてきています。
さらには母方・父方ともご実家が介入することなく、ご両親自身で決めることも増えてきました。とはいえ、地域によっては従来の慣習が残っている場合もあります。その際はご実家の考え方にしたがって、祝い着や産着を用意していただくのも良いでしょう。
最近ではレンタルがほとんど
近年では購入せずに、レンタルするご家庭が全体の6〜7割を占めているとも言われています。またご実家から代々受け継いでいるものを使用する場合や、親戚や友人から借りるケースもあります。そのため必ずしも購入しなければいけないものではないのです。
着物は高価なものであり、かつお手入れも大変です。ご両親の着物はそのほかの行事で着用する機会があったとしても、赤ちゃんの場合は一度きりの場合が多いでしょう。さらに着物以外にも小物を揃える等、費用がかかることからも、一括で必要なアイテムが用意でき、かつ安価なレンタルが人気となっているのです。
【赤ちゃんの着物】どんな祝い着・産着を準備する?
お宮参りにおける赤ちゃんの正装は、祝い着・産着といわれています。祝い着・産着と言っても聞き慣れない言葉かもしれません。ここではそれぞれのご紹介、女の子と男の子でどのようなものを準備すれば良いのかをお伝えいたします。
祝い着・産着とは
祝い着・産着は赤ちゃんの着物といわれているものの、実際には母親が着用するものともいえます。なぜなら赤ちゃんを抱っこした上から、かぶせるように着用するからです。
そのため掛けるように着用することから「掛け着」とも呼ばれています。祝い着・産着には赤ちゃんの成長における願いが込められており、それに合わせて柄や色を選ぶのが一般的です。
女の子の着物
女の子の場合は、優しく美しく育つようにとの願いを込めて色柄を選びます。そのため明るいデザインや上品なデザインのものがおすすめです。人気のある模様には、桜・芍薬・牡丹・御所車・花車のような花のモチーフがあげられます。それ以外には蝶や手毬、鈴のような華やかなモチーフもおすすめです。
縁起の良い柄を選びたい場合には、打ち出の小槌・宝船・鶴などが人気です。色はピンクや赤、黄色や薄緑などの華やかかつ可愛らしい色がふさわしいでしょう。
男の子の着物
男の子の場合は、強くたくましく育つようにとの願いを込めて色柄を選びます。勇ましさを演出する、虎・龍・鷹・兜・軍配などがおすすめです。また縁起の良い柄には女の子と同様に打ち出の小槌・宝船だけでなく、富士や青松も良いでしょう。
そして強くたくましくという意味だけでなく、大成や出世などの意味を込めてデザインを選ぶ方も多いです。色は黒・青・紺・緑・シルバーなどがふさわしいでしょう。さらにご家庭によっては、男の子の祝い着・産着に家紋をいれる場合もあります。
祝い着・産着と合わせて用意する小物
赤ちゃんに用意するのは祝い着・産着だけではなく、下に着用する「白羽二重」があります。しかし祝い着・産着をかけてしまうと内着は見えないため、白いベビードレスなどで代用するケースが多いです。
そのほかに必要なのは、お宮参り用の「白い帽子」と「白いよだれかけ」です。白い帽子は寒さ対策や紫外線防止に役立ちます。また着物を汚さないためにも、よだれかけをつけると良いでしょう。
その際には普段使いのものではなく、刺繍やレースが施されている白いよだれかけが写真映えも良くておすすめです。
【両親の着物】どんな着物を準備すべき?
ご両親は基本的には、主役である赤ちゃんの祝い着・産着に合わせて着物を選びます。
父親の着物
最近はスーツで参加する方が多いです。スーツもフォーマルな正装であるため問題ありません。この場合、基本的には略礼服に白ワイシャツ・白ネクタイが最適です。ただし、お持ちでない場合にはダークスーツでも問題ありません。
家族全員が着物なので合わせたいという方や伝統を大切にしたい方は、着物が良いでしょう。その際には羽織に着物、または袴のスタイルです。派手すぎず、落ち着いた色味のものがおすすめです。
母親の着物
フォーマルなワンピースを選ぶ方もいますが、赤ちゃんが正装であるため着物で合わせると良いでしょう。着物の場合は、訪問着・色無地・付け下げが一般的。赤ちゃんの着物と色味を合わせて、かつ引き立てられるような着物が最適です。
季節に合わせた色味も考慮できるとなお良いですね。しかし体調面も考慮して締め付けなどが厳しい場合は、無理して着物を着ないようにしましょう。
赤ちゃん・母親の着物で気をつけるべきポイント
赤ちゃんや母親の着物にはさまざまな心配がつきものです。特にお宮参りは赤ちゃんが生まれてから1ヶ月後に行うため、赤ちゃんも母親も体調面で不安定な時期です。ここでは赤ちゃんと母親の着物で気をつけるべきポイントについてお伝えいたします。
赤ちゃんの温度調節
生後まもない赤ちゃんは、まだ自身での体温調節がうまくできません。そのためお宮参りの時期に合わせて、暑さ・寒さ対策を工夫しましょう。赤ちゃんにとっても初めての長時間の外出となるため、負担にならない服装を心がけることが大切です。
着物の汚れ
よだれかけをしていても着物によだれがついてしまうケースや、母乳やミルクを吐き出してしまうことも考えられます。着物は繊細な繊維であるため、汚れはなるべく早く落とすべきです。そのため赤ちゃんのよだれや吐いてしまったものをすぐに拭えるように、ガーゼなどを備えておくと良いでしょう。
さらに母乳染みがしやすい方もいます。着物に染み込んでしまわないよう、母乳パットを多く入れておくなどして、あらかじめ対策することがおすすめです。
授乳について
着物の場合、なるべく搾乳はしない方が良いでしょう。なぜなら着物の構造上、授乳するとなると着崩れしてしまうからです。そのため着付け前にいつもより多く授乳する、またはあらかじめ搾取した母乳やミルクを哺乳瓶に入れて用意しておくのも1つの手です。
どうしてもお宮参り中の授乳が必要になりそうな場合は、無理して着物を着用せず、フォーマルな洋服での参加でも問題ありません。
まとめ
今回はお宮参りにおけるご両親と赤ちゃんの着物の準備についてお伝えいたしました。お宮参りは日本の伝統行事でもあり、令和になった今でも継続されている大切な文化です。赤ちゃんの健康と長寿を願い、そして家族初めての行事として思い出深いものになるでしょう。
お宮参りの際には、ぜひ願いを込めて赤ちゃんの着物を選び、合わせてご両親も着物を楽しんでみてください。またレンタルきもの岡本では、お子様から大人まで豊富な仕立ての正装用の着物を取りそろえています。必要な小物も合わせてレンタルでき、最適な正装が準備できます。さらに全国宅配可能で往復送料は無料。返却時も、洗濯・クリーニング不要なので、価格的にも安心です!ぜひお宮参りの際には、活用してみてください。
こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
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