暑い夏でも涼しく着物を着る3つのポイントと汗対策をご紹介
2019.7.23
着物
夏こそ着物で涼しく
花火や夏祭りなど、暑い夏でしか体験できないイベントには、ぜひ着物を着てみたいと思う方も多いのではないでしょうか?
しかし、普段着慣れない方にとっては、暑そうでとても着られないと思われるかもしれません。
夏用着物は、着られる期間が2か月程度しかなく、汗をかきやすいのでお手入れが大変、クリーニング代がかさみそうなどという理由でためらう方もいます。
確かに夏は暑いですが、夏向けの着物は絽や紗で素材的にも涼しくできており、直射日光が当たるのを防いでくれます。
特に近年では、より着心地のよい着物の開発が進んでおり、動きやすさや蒸れにくさにこだわった着物も続々登場しています。
せっかくの機会なのですから、夏は思い切って着物を着て、涼しく過ごしてみませんか。
基本の汗対策
着る機会が限定されるからこそ、あまり持っていない夏着物はレンタルがおすすめです。
もっとも、汗をたくさんかいて、わき下や背中などに汗染みができた際に、レンタルだと返却するのが恥ずかしいとためらう方もいるかもしれません。
汗の基本対策として、肌と着物が直接触れないよう、肌襦袢をしっかり身に着け、わきなど蒸れやすい場所には汗取りパッドなどを付けたりするだけでも、とても快適に過ごせます。
ポイント1 「汗を止める仕組みを理解する」
着物に蒸されて汗をかくのが気持ち悪い、レンタル品に汗染みが付くのが怖くて着られないという方も、着物を実際に着てみると不思議と汗が引っ込むものです。
着物という構造や着方が、実は汗を抑える原理と関係しているのです。
汗を抑える方法として半側発汗法というのがあるのをご存知でしょうか。
皮膚圧反射を利用して上半身の汗を抑える効果的な方法の一つで、身体の片側に圧を加えると反対側が発汗する基本原理を応用した方法です。
両方のわきの下と第六肋骨にあたりから胸のあたりを強めに圧迫することで、上半身に汗をかきにくくなるのです。
この方法を着るときに利用すれば、少なくとも上半身の汗は抑えられます。
昔の人はこの原理を知らなくても、自然と帯を締めることを通じて汗をコントロールしてきたのかもしれません。
現に舞妓さんや芸妓さんが胸高に帯を締めて夏でも、厚塗りのおしろいをして、化粧崩れをすることもなく、涼しい顔をして歩いているのは、この仕組みを利用して顔からの発汗を抑えているからだと言われています。
ポイント2 「襦袢の素材選び」
上布や紬類の夏着物に合わせるなら、涼しい麻の襦袢がおすすめです。
一方、やわらかな素材やよそゆきの夏着物をレンタルするなら、身体になじみやすく通気性のよい絽の襦袢がよいでしょう。
汗を吸い取った襦袢は洗える素材がよいと化学繊維を選びがちですが、洗える襦袢は半襟も襟芯も化学繊維を用いますので、絹の半襟も襟芯が付いた襦袢より、汗をかきやすくなります。
また、化学繊維の襦袢は身体に熱をこもらせ、汗が余計に出やすくなるので注意が必要です。
ポイント3 「小物遣い」
半襟も正絹の絽か紗のものを選ぶと涼しく感じられます。
正絹素材であれば、着物にもよくなじんで見た目にも美しいだけでなく、首回りを中心に身体全体への通気性にも優れていますので、より涼しく感じられます。
夏こそひんやりとした絹の心地よさを利用しましょう。
足元は涼しく通気性のよい夏足袋、草履はあまり暑苦しくないパナマやメッシュ風の素材を選ぶと足元にこもる熱を防げます。
まとめ
夏は暑くて着られないと思いがちな着物ですが、着方そのものに汗が出にくく、涼しく着られるポイントがあります。
襦袢や小物選びも夏仕様にすれば、汗っかきな方や汗が気になる方も快適に着られます。
ぜひこの夏は浴衣ではなく、夏用着物で出かけてみませんか?
こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
- 京都のレンタル着物発祥お店、レンタル着物岡本は、京都市内の観光地近く(祇園、八坂神社、清水寺、伏見稲荷大社など)に7 店舗の大型店舗をもつレンタル着物専門店、成人式や結婚式、七五三など様々な行事でお気軽にご利用頂けます。