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昼夜の温度差がありコーディネートが難しい初夏、着物の選び方を紹介

#レンタル着物#和装
昼夜の温度差がありコーディネートが難しい初夏、着物の選び方を紹介

四季の区別がはっきりしている日本であっても、初夏のような季節の変わり目は気温が安定せずにコーディネートに悩んでしまう場合が多いかもしれません。それは着物にも当てはまります。特に洋服に比べてレパートリーが少ない分、選ぶのが難しい点が着物の悩みの1つでしょう。

また季節を表現した美しい着こなしができるのが着物の特徴でもあるため、初夏を表現でき尚且つ着心地が良い着物でお出かけしたいですよね。

そこで今回は昼夜の温度差がありコーディネートが難しい初夏の着物の選び方についてご紹介していきます。基本の着物の種類や着分けから、選び方、そしておすすめの色柄なども合わせてお伝えいたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

まずは知っておきたい3種類の着物と着用時期

着物は季節に合わせてきこなすため、一般的に3つの種類があります。特に着物が一般着とされていた時代は、気温や体調などよりも季節によって着物を着分けるしきたりが、重視されていたようです。

しかし最近では気温や場所に合わせて柔軟に着分けることが多い傾向にあります。それでも常識として着物の種類とその着用時期について知っておくことをおすすめします。ただし現代は気温や体調を優先して、まずは着物を楽しめるようにしてください。まずここでは初夏に適切なコーディネートができるよう、3種類の着物についてご紹介します。

①袷(あわせ)

袷は1年の中で着用されることが多い、裏地のついている着物。一般的には10月〜5月の秋〜春にかけて着用されます。裏地は胴回りや裾、袖部分についており、裏地があることで着物特有の重量感が特徴です。

②単衣

単衣は袷とは異なり、裏地のついていない着物です。裏地がないことで透け感があり、着物の中でも比較的通気性が良い着物。一般的には暑すぎず、寒すぎない6月や9月の季節の変わり目に着用されることが多いです。
袷との違いは、裏地の有無を確認することで見分けがつきます。実際に手に取って確かめて見るとその差がすぐにわかるでしょう。

③薄物

薄物はその名前からイメージがつきやすいかもしれません。こちらも単衣と同じく、裏地がない着物ですが、単衣よりも透け感があり通気性の良い着物。
薄物は特に透けやすいので、基本的に下には長襦袢を着用します。一般的には7月や8月の盛夏に着用する夏着物とされています。浴衣と勘違いされやすいですが、浴衣はまた着物とは別の仕立てなので注意しましょう。

初夏の着物の選び方

近年は季節外れの気温になることも多く、特に初夏のような季節の変わり目のコーディネートは洋服でも悩んでしまいますね。特に着物は種類が少ない分、その選び方にも困ってしまうでしょう。ここでは迷わず適切な着物を選べるように、初夏の着物の選び方についてお伝えしていきます。

初夏は袷・単衣がおすすめ

一般的な初夏は6月あたりです。しかし最近は以前の初夏よりも気温が高い傾向にあります。また昼夜の温度差もあり、1日を通してのコーディネートに悩むことが多いですね。そのため初夏におすすめなのは袷や単衣といった着物です。

一般的に袷は10月〜5月の時期で着用される着物で、単衣は6月や9月のような季節の変わり目に着用されることが多い着物。気温でいうと袷は15〜22℃ほど、単衣は22〜28℃あたりがおすすめといわれています。それでも特に猛暑の場合は単衣よりも薄く通気性の良い、薄物を選んでも良いでしょう。

基本的には気温に合わせて選ぶ

従来は季節に合わせて着分けるしきたりが重視されていました。しかし最近では気温に合わせて臨機応変に着分けるようになってきています。そのため以前のようにしきたりに厳格になりすぎず、気軽に着物を楽しめるようになっています。実際に初夏でも涼しい日は袷を、夏日といわれるような日中を通して暖かい日は単衣がおすすめです。

また前述したように、猛暑が見込まれる場合は薄物でも問題ありません。しきたりとしての着分けや衣替えの知識を持った上で、柔軟に対応すれば問題ありません。ただでさえ動作が制限されがちで温度調節が難しい着物であれば、気温に合わせて着分けることが重要です。せっかくの着物が体調不良で損なわれては元も子もありません。着用者の体調を優先的に選んでください。

選ぶのは着物だけでない!色柄・帯・小物も合わせよう

初夏の気温に合わせて着物の着分けをしただけでは完璧とはいえません。着物は季節に合わせて色柄や帯も変える必要があります。ここでは初夏の着物におすすめの色柄や帯、小物についてお伝えします。

初夏におすすめの色柄

四季を着物に表して楽しむ着物は、色や柄でその季節を表現します。また着物は先の季節を先取りする傾向にあるため、初夏は夏をイメージした色柄が良いでしょう。

初夏といっても、夏のように暑くなる日が多いですね。そこでおすすめな着物は「涼しげのある色柄」。暑い夏であるからこそ、着物は涼しげな印象があると心地良いですね。

春は桜をイメージしたような淡いパステルカラーが取り入れられることが多い傾向にあります。

一方夏の定番は青色や紺色のような寒色。また可愛らしい雰囲気を取り入れたい場合には淡いシャーベットカラー、そして上品さを出したい場合にはモノトーンの着物がおすすめです。

柄でいうと、紫陽花や朝顔のような夏の花がおすすめ。それ以外にも藤や菖蒲、涼しげな緑が表現できる竹や笹なども良いですね。大人っぽい柄が多いのでポップに着こなしたい場合には、ビビットカラー柄の着物を選ぶと可愛らしさを演出できます。

「夏の着物と冬の着物の違いは何?~冬におすすめの色柄とは~」の記事はこちら

初夏におすすめの帯

実は帯にも「夏帯」と「冬帯」の2種類があります。一般的に袷の時は冬帯で、夏帯と合わせることはほとんどありません。夏帯と冬帯の違いも透け感なので、実際に手に取ってみるとよりわかりやすいです。

基本的に夏帯は6〜9月の期間で着用されることが多く、ただでさえ締め付けで汗ばむ帯部分は、夏帯で通気性が改善されるでしょう。そのため少し涼しい日で袷を着用する場合は冬帯を、暑い日で単衣を着用する場合には夏帯を合わせましょう。また帯も季節に合わせた草木の柄があしらわれているので、着用する着物の色や柄に最適なものを選んでみてください。

初夏におすすめの小物

一方着物と合わせる小物は、特に季節による使い分けはありません。そのため袷のときと同じでも問題ありません。しかし小物によっては涼しさを演出できるものもあるので、うまく活用するとより着物を楽しめるでしょう。

例えば着物と合わせて持つバッグであれば、カゴや麻のタイプであると涼しげな印象があります。また履物もカジュアルなシーンであれば、下駄や夏草履のような通気性が良いデザインもおすすめです。

しかし帯揚げだけは夏用に透け感のあるものが用意されているため、夏帯と合わせて帯揚げも夏用を選びましょう。さらにデザインも変わってくるので、細かい部分ですが着物や帯と合わせて最適なものを選ぶことで、より初夏に適した着こなしが可能です。

「暑い夏でも着物は楽しめる!着慣れた人から学ぶ夏着物のコツ」の記事はこちら
「~年代別~夏の着物コーディネートのポイントを紹介」の記事はこちら

まとめ

今回はコーディネートが難しい、初夏の着物の選び方についてご紹介いたしました。近年の初夏は特に気温が安定せず、真夏のように暑い日も珍しくありません。着物は洋服に比べて着分け方が少ない分、最適なものを選ばないとお出かけが億劫になってしまう可能性もあります。しきたりがあるものの、季節に合わせた着こなしや気温に合わせて柔軟に着物を選ぶことが重要です。

今回は初夏ということで袷と単衣をおすすめしましたが、それでも暑さが心配な場合は薄物の着物でも問題ありません。また初夏に合わせた色柄や帯、そして小物を選ぶことで、初夏の装いがより楽しめるでしょう。まずは体調を優先し着物を楽しむことを心がけてください。

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ぜひ初夏を楽しめる着物コーディネートで、お出かけを楽しんでみてはいかがでしょうか。

こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本

正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
京都のレンタル着物発祥お店、レンタル着物岡本は、京都市内の観光地近く(祇園、八坂神社、清水寺、伏見稲荷大社など)に7 店舗の大型店舗をもつレンタル着物専門店、成人式や結婚式、七五三など様々な行事でお気軽にご利用頂けます。
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