寒さに負けない!着物のアウターってどうしたらいいの?
2020.11.27
着物
「冬に着物を着たいけど寒さが心配…」という方も多いかもしれません。着物は季節に合わせた素材があるものの、寒さの厳しい冬に着物1枚で出歩くのは難しいのも事実です。かといって普段着のアウターを着物に合わせるのもミスマッチで、着物が台無しになってしまう可能性もあります。そこでおすすめなのが、着物用のアウターです。
今回は着物用のアウターの種類、アウター選びのポイントをご紹介いたします。冬の寒いなかでも着物が楽しめるよう、こちらで着物のアウターについて押さえてみてください。
寒い日でも着物を楽しみたい!そんな時は着物用アウターを着よう
秋から冬にかけては日中の温度も低い日が続き、特に12〜3月あたりまではかなりの寒さです。そんな日に着物を着る際には、着物の上にアウターを着用するのがおすすめです。
とはいえお手持ちのアウターは和装用ではないため、着物とはミスマッチで着物も映えなくなってしまいます。
しかし着物用のアウターであれば着物の見栄えを崩さずに、防寒対策もできます。寒い日は無理して着物1枚で外出せず、アウターを着用してみてください。
着物用アウターの種類
ここでは着物のアウターにはどのような種類があるのかをご紹介いたします。
羽織
羽織は着物用のアウターのなかで最も主流なものです。洋服でいうジャケットやカーディガンに位置付けられ、防寒対策だけでなくお洒落の一環としても着用されます。羽織は元々男性が着用するものでしたが、江戸時代より女性の間でも広まったとされています。
羽織の形態は時代によって変化し、現代では長めのものが一般的です。なかでも膝丈より長い「長羽織」はよりフォーマルな場で着用されます。
また羽織にもさまざまな種類があり、前が開いた状態の羽織は着物や帯を隠すことなく着物全体を見せながら着用できます。そのため着物や帯を見せたい場合には前開きの羽織が良いでしょう。着物の色柄に合わせて選ぶことで、着物を引き立て全体的におしゃれにできます。風が吹くと寒さを感じやすいですが、羽織紐で前を閉めることも可能です。
一方で特に寒い日や長時間外にいる日には、裏地のついた防寒性のある羽織がおすすめです。
ショール
ショールはアウターというよりかは、マフラー感覚で肩周りにさっとかけるものです。カジュアルなシーンではよく活用され、こなれ感がでるのでおしゃれアイテムとしても人気です。素材に関しては特別着物用があるというわけではないため、着物と相性がよければ洋服用のショールでも使用できます。
ケープ・ポンチョ
ケープやポンチョは袖がないタイプのアウターです。カジュアルシーンで着用されるもので、着物に可愛らしい印象を与えてくれます。着丈は短めのものが多く、ウール素材や襟にファーがついているものも多いことから、防寒性にも優れています。こちらもショールと同様に、着物との相性がよければ普段使いのものでも着用して問題ありません。
和装コート
袖と衿周りが幅広めにつくられている着物専用のアウターです。帯部分も考慮して背中周りもゆったりとつくられているため、着心地も良い点が嬉しいポイントです。洋服のコートと同じ扱いになるため、室内に入ったら脱ぐようにしましょう。
また夏用の和装コートもあり、レースや透ける素材でつくられたおしゃれアイテムとして着用されます。さらに和装コートは衿の形によって「道行」と「道中着」の2種類があります。
道行
道行は衿が四角い和装コートです。スタイリッシュなデザインで、前を全部閉めて着用します。フォーマルなシーンで着用されることが多いですが、上品におめかししたい時にもおすすめです。
道中着
道行よりもカジュアルなシーンで着ることが多い道中着です。衿が着物の形に似ており、衿が袖の長さまであるデザインです。右前で紐を結んで着用します。着るのも脱ぐのも楽なので、脱ぎ着するタイミングが多い場合にはおすすめです。
レインコート
雨から着物を守るためのアウターで、着物全体を覆うタイプのアウターです。寒い雨の日に着物を着用する場合には、レインコートが最適です。素材はさまざまで絹でできた高級なものから、撥水加工が施されているものもあります。なかには折りたたんでポーチに入れられるタイプのものもあるため、寒さや雨に備えて持ち運ぶのも良いでしょう。
ベルベットコート
独特の光沢があるベルベットコートは、着物との相性もバッチリです。洗練されたデザインが着物といい感じにコントラストとなりおしゃれさがアップします。さらに防寒性にも優れている万能なアウターです。
男性用のアウターも
女性用のアウターは種類が豊富で、ショールやポンチョのように普段使いのものでも活用できます。男性用のアウターは女性ほど種類がありませんが、代表的なアウターが2つあります。
角袖コート
代表的な着物の男性用アウターは角袖コートです。カジュアルからフォーマルなシーンまで幅広く使える便利なものです。袖が大きいため、着物の袖がそのまますっぽり入ります。また衿はステンカラーなので、着こなしが今風になる点も嬉しいポイントです。
トンビコート
ケープのようなデザインで、丈が長いアウターです。スコットランド発祥の洋服であるトンビコートは着物用ではありませんが、相性がバッチリでおしゃれな着こなしを演出できます。
着物に合わせるアウターを選ぶポイント
着物に合わせるアウターは特別着物用でなくとも、相性が合えば着用して問題ありません。しかし普段着物を着用することは少ないため、いざアウターを選ぶ時に迷ってしまうでしょう。ここでは着物に合わせるアウターを選ぶ際のポイントについてお伝えいたします。
シーンに合わせる
着物もシーンに合わせて選ぶように、アウターもシーンに合わせて選びましょう。特にフォーマルな場でアウターを着用する際には、マナー違反とならないようフォーマル用のアウターを選ぶことが大切です。
ポピュラーな羽織は一見フォーマルな場でも問題なさそうですが、カジュアル向きのもの。そのためフォーマルな場では道行の着用であれば確実です。観光地散策のようなカジュアルなシーンでは、おしゃれさをアップできるショールやポンチョ、ベルベットコートが良いでしょう。
着物のテイストに合わせる
あえて着物のテイストと違うものを選ぶのもおしゃれですが難しいため、迷ったら着物のテイストに合わせて選んでみましょう。また同じテイストのものであれば統一感が出て、失敗せずにおしゃれな印象になります。まずはお好みのアウターから選んでみて、合わせた時に違和感があった場合は他のものを検討してみると良いでしょう。
最適なサイズを選ぶ
アウターは種類によってサイズもさまざまですが、着物を着用した体型に合わせたサイズを選ぶことで全体がまとまります。例えば袖くらいまでの長さが基本となる羽織は、身長の1/2を目安に選ぶのがおすすめです。帯などの出っ張りもあるため、余裕を持ちたい場合には1/2+1〜3cmを選べば間違いありません。
まとめ
今回は着物のアウターについて、その種類や選び方のポイントをご紹介いたしました。着物のアウターはあまり馴染みがないかもしれませんが、防寒目的だけでなくおしゃれのワンポイントとしてもおすすめです。特に冬の観光地散策ではアウターが欠かせないでしょう。ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、着物にぴったりなアウターを選んでみましょう。
レンタルきもの岡本では豊富な仕立ての着物を取りそろえているため、お好みに合わせてぴったりの着物が選べます。ぜひアウターとの相性も加味して、お気に入りの着物を見つけてみてください。
こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
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