着物で夏の結婚式に参列!暑さ・汗対策方法をご紹介
2023.4.12
着物
夏の結婚式に参列するとき、気になるのが暑さ対策です。
暑さで気分が悪くなったり、汗をかいて着物にシミができたりとトラブルが気にかかります。
しかし着物を着るときの暑さ対策、汗対策をきちんとしていると一日さわやかに過ごせますよ。
夏の結婚式に着物で参列するときの注意点や暑さ、汗の対策方法などを紹介します。
夏の結婚式に着る着物は
結婚式にふさわしい着物の種類は次の通りです。
立場ごとに着物の種類が違いますが、どの着物にも夏用の着物があります。
夏用の着物でも初夏・晩夏と盛夏では着物の種類が異なります。
盛夏用の着物には絽や紗、麻などの薄物があり、礼装に用いられるのは絽の生地です。
また、初夏や晩夏には単衣の着物を着ます。
時期に合わせて適切な着物を選びましょう。
7~8月は絽
7~8月は薄物といわれる夏用の着物を着用します。
薄物には絽や紗、麻などがあります。
結婚式には格が高い絽の着物を着ます。
絽とは一定の間隔で「絽目」といわれるすき間を作る織り方の布地です。
織るときの緯糸の本数により「三本絽」、「五本絽」などがあります。
また縦に絽目があるものを「竪絽」といいます。
黒留袖や色留袖、訪問着などフォーマルな席で着用する着物も盛夏では絽で仕立てます。
ただ、親族の黒留袖は袷と絽では色が異なるため注意しましょう。
絽の着物は絽目の透け感があり、袷よりも黒が薄くなります。
親族がそろって撮影する場合などには色の違いが写真に現れます。
袷か絽、どちらの着物を着るか両家の親族でそろえておくことをおすすめします。
6月と9月は単衣
袷と薄物の間に着るのが単衣の着物です。
単衣は袷の着物と同じ布地を使い、胴裏と八掛という裏地を付けずに仕立てます。
袷の着物との違いがわかりにくいですが、袖口や裾などが異なります。
単衣の着物は袷と違って袖口や裾に「袘(ふき)」がありません。
一見するだけでは違いがわかりにくいため、衣替えと関係なく気温に合わせて単衣と袷を選ぶ方もいらっしゃいます。
暑がりの方は、袷の時期でも単衣を着用するそうです。
礼装用の着物を単衣に仕立てることもできます。
袷と薄物のシーズンの合間には、気候に合わせて単衣の着物を選ぶのもおすすめです。
薄物には少し早い6月、残暑の厳しい8月下旬以降の晩夏には裏地が付いていない分、単衣の着物が涼しく着られます。
夏に袷を着てもよい
結婚式や披露宴会場、ホテルなどは空調が効いています。
袷の着物を着る方も多いため夏に袷を着ても何も問題ありません。
新郎新婦が和装の衣裳を着ることもあり室温を管理されています。
式場内では袷でも暑さを感じずに過ごせるでしょう。
ただし、屋外で過ごす時間が長い場合は夏用の着物がおすすめです。
最近の気候では暑さ対策を万全にしていても体調を崩すことがあります。
熱中症の危険もあるため、夏の屋外では袷の着物を避けましょう。
暑さ対策
空調が効いている屋内では快適に過ごせますが、それでも暑さ対策は必要です。
扇子や日傘など移動時に使う小物やさまざまな冷却グッズを利用しましょう。
着付け時にも暑さを感じて汗をかいてしまうことがないように注意しなければなりません。
夏用の着付け小物や汗対策のアイテムを使って工夫しましょう。
着付けは涼しい部屋で
着物を着るときはエアコンで十分に室温を下げた部屋で着付けをしましょう。
暑い部屋で着付けをすると着物の中に体温がこもってしまい、熱が逃げません。
着付けの最中は汗をかきやすい状態です。
暑く感じるときは汗が引くのを待って着付けを始めましょう。
着物に汗が付き変色したりシミになったりする恐れがあります。
移動中に着物や小物へ熱がこもった場合には、室温を下げた部屋で着物に風を通して熱を逃がしてから着付けを始めましょう。
着付け小物を工夫
着付け用の小物は夏用の小物を使います。
メッシュやへちま、麻素材の帯板や帯枕を使います。
伊達締めにもメッシュや麻の素材を使いましょう。
帯の下は熱がこもり汗をかきやすいところです。
夏用の小物を使って涼しく着付けましょう。
ガーゼやタオルを使って汗を吸い取りながら補正します。
タオルを使うと暑さを感じる方は補正パットを使いましょう。
暑い日には保冷剤を入れられる補正パットが便利です。
夏に涼しく着物を着られる工夫をこらした着付け小物もあります。
衿芯などもメッシュを使うと熱がこもらず快適です。
最近の着付け小物は暑さ対策用の工夫が凝らされています。
必要な小物を取り入れて涼しく着付けましょう。
夏用の肌襦袢や長襦袢を着用
夏用の肌襦袢や肌着、絽や単衣の長襦袢を用意しましょう。
涼感素材を使った肌着や肌襦袢は熱がこもらず快適です。
肌着は脇や背中の汗を取る吸汗速乾タイプもあります。
汗をしっかりとってくれる肌着で汗染みを防ぎましょう。
ワンピースタイプの肌着やステテコなどは涼しく着られます。
肌着や長襦袢に冷感スプレーを吹き付けるのも効果的です。
夏用の肌襦袢に長襦袢を重ねて着ると暑く感じるときは「うそつき」といわれる襦袢を着てみましょう。
「うそつき」は肌着と長襦袢の役割を1枚にまとめたものです。
袖や裾まわりに長襦袢の生地を使用して礼装の着物にも着用できる「うそつき」襦袢もあります。
袷の着物を着るときにも「うそつき」は便利です。
長襦袢を省くことで熱がこもらず涼しく着られます。
夏は袷の着物の下に袷の長襦袢を着るのは避けた方がいいでしょう。
暑さ対策のために袷の着物の下には単衣の長襦袢を着ます。
袷の着物の袖から絽の長襦袢の袖が見えるのは不格好なため注意しましょう。
扇子などの小物を活用
夏の暑さ対策に昔からよく使われている扇子を活用しましょう。
また移動時は日傘をさすのも効果的です。
真夏の直射日光を避けて日傘をさすと体感温度がかなり違います。
熱中症対策にも日傘は有効です。
最近では遮光効果の高い日傘などもあります。
直射日光を避ける、地面からの照り返しを吸収するなど効果的な日傘を選びましょう。
肌着などには冷感スプレーを使いましょう。
また肌に直接貼れる冷却ジェルシートも便利です。
ボディ用の冷却ジェルシートを帯の下や脇などに貼っておくとひんやり感が続きます。
着物上級者の方は保冷剤を利用することもあるそうです。
ガーゼなどに包んだ保冷剤を胸元や脇などに当てておくと涼しく過ごせます。
保冷剤はまわりが結露するため必ずガーゼなどに包んで使いましょう。
汗をかいて着物に汗染みができないように着物を着る前には制汗剤を使用しましょう。
ただし、制汗剤や冷感スプレーが着物に付いてしまうとシミや変質してしまう恐れがあります。
肌着に使用し、着物や長襦袢には付かないように気を付けましょう。
汗抜きなどのお手入れは必須
夏は汗をかきやすいので着物を着た後のお手入れは必須です。
汗が染みこんだままの着物をしまうと変色しシミになります。
汗の成分は水溶性のため、ドライクリーニングではきれいに落ちません。
汗を吸っている部分を水洗いし、その後に全体の汚れをドライクリーニングします。
異なる成分の汚れがすべて落とせるため長くきれいなままで着物を着られます。
シミになってしまった後ではきれいに落とせません。
大切な着物の変色やシミを防ぐためには、着た後のお手入れも大事です。
夏の結婚式参列にはレンタル着物がおすすめ
絽や単衣の着物は着る期間が短いので、わざわざ仕立てるのはためらう方も多いでしょう。
夏の礼装にはレンタルの着物がおすすめです。
季節に合わせた着物を選ぶのが不安なときでもプロがコーディネートしてくれます。
ぜひ一度「レンタル着物岡本」にご相談くださいね。
こちらの記事を書いたのは 正装用着物専門店 レンタルきもの岡本
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